捻挫
(原因)
捻挫の主な原因は、衝撃やねじれなど無理な力がかかることでなります。
怪我をした関節の腫れ、痛みがみられます。
これらの症状は、一般的には、損傷の程度と一致しますが、痛みの感じにくい靭帯もある為、余り痛くないから大丈夫と考えてはいけません。
また、多くの捻挫(靭帯や軟骨の怪我)では、怪我の後も1~2ヶ月ぐらいもすると強い痛みは取れ、日常生活に支障はなくなります。その後は、スポーツ活動などで負担が加わったときの痛みや腫れ、ぐらつき感などが主な症状です。
したがって、重症の怪我という感じがなく、ついつい無理をしてしまい、その結果、関節内に二次的な傷が進行することがあります。
このような関節内の傷は積み重なると、変形性関節症というような(老化現象で関節の軟骨がすり減って関節が変形してくる)状態に至ることがあり注意を要します。
靭帯の損傷程度によって、捻挫の程度を三つに分けています。
1.軽度の靭帯損傷(捻挫Ⅰ度)
靭帯が、伸びているものの、断裂はしていない状態です。痛み、腫れや皮下出血などは、それほどひどくありません。
2.人体の部分的な断裂(捻挫Ⅱ度)
靭帯に部分的な断裂が起こった状態で、うずくような痛みや腫れがあります。軽度の靭帯損傷に比べて、痛み、腫れや皮下出血の範囲がひろくなります。
3.靭帯が完全に切れた状態(捻挫Ⅲ度)
重度の捻挫では、完全に靭帯が切れて、激しい痛みひどい腫れや大量の皮下出血が見られ関節は、不安定になります。足首の場合は、関節が不安定になるうえ、痛みのために体重をかけることが出来ません。
捻挫した時には、ライス(RICE)と呼ばれる4つの応急処置をするのが基本です。
1.安静(Rest)
何座した部位を動かさないようにして、腕では、三角巾や代わりのタオルなどで吊り、足では松葉づえを使うなどして荷重が、かからないようにします。
2.冷却(Ice)
捻挫部位を中心に少し広めの範囲を氷を入れたビニール袋や冷却パックで冷やし、炎症を抑え痛みを緩和します。
15~20分が目安で、これ以上続けて冷やすのは、避けましょう。再び痛むようなときは、救急処置だけではなく、その後も断続的に続けます。
3.圧迫(Compression)
腫れや内出血を防ぐために、伸縮性のある弾包帯やテーピングで、捻挫部位を適度に圧迫しながら巻いて固定します。強く巻きすぎると局部的に血流が低下することがあるので、注意が必要です。
4.高く(Elevation)
捻挫した部位を心臓より高い位置に保つことで、内出血を防ぎ、痛みを抑えます。イスや台、クッションや枕など、手頃な高さのものを探して、患部をのせておくといいでしょう。
治療期間は、約1~2ヵ月ほどになります。
足首の捻挫においては、治療期間中は、足首が動かない様に固定を施していたため、関節の柔軟性が、大幅に低下していきます。
このまま部活に復帰したり、運動を再開すると足首の動きに関与する筋肉に大きな負担がかかり他の部位の怪我にもつながります。痛みが、消えてからの足首の柔軟性を取り戻すまで、治療をしていきます。
もし、お身体のことで、何か困っていることが、ありましたら当院へご相談ください。