肩こり・頭痛・腕のシビレに対する鍼灸の効果
コロナウイルスによる自粛期間中、運動不足になってしまった。デスクワークが増えた。
その結果、、、こんなこと増えていませんか?
- 肩こりが辛い。
- なんだか最近頭痛がしてきた。
- 腕がしびれる様になって来た。
などなど。
首や肩などトラブルと鍼の施術について出来るだけわかりやすく解説していきます。
鍼灸の肩こり頭痛に対する効果
鍼灸療法で有効性がある病気には、次のものがあります。
対応できる症状一覧
- 肩こり
- 慢性頭痛
- 腕のシビレ(胸郭出口症候群)
なぜ効果があるのか?
NIH(米国 国立衛生研究所)の見解として鍼灸療法の各種の病気に対する効果とその科学的根拠、西洋医学の代替治療として効果について有効であると発表しました。
肩こり頭痛の症状別アプローチ
肩こりや頭痛といった症状に効果のある鍼灸療法ですが、どのように鍼灸を用いて症状にアプローチするかの解説をします。
肩こり
肩こりと一口に言っても、肩が凝る独特な違和感や重さを訴えられることが多い様に思います。
特に肩甲骨の内側、首と肩のあいだ、首の後ろ。
様々ですが、実際には片頭痛や痛みによる不眠、首や肩の可動域(動く範囲)が制限されることによる不調を訴えられる方が多いです。
「肩こり」は、原因は多岐にわたり一つの原因に絞る事は難しいものですが主な原因はこちら。
- 不良姿勢やデスクワークなどで筋肉自体に問題があるもの
- 内臓などの不調を脳が神経からの信号を間違えてキャッチしてしまい、肩に痛みを出すもの
- 呼吸が浅く、横隔膜の緊張によるもの
- ストレスによるもの
- etc…
当院では肩こり自体は自然と起こるべくして起こるものであり、そもそも病気ではないと考えています。
例えば、デスクワークを何時間も繰り返したとします。そうすると腕の重みと手の運動により長時間のストレスが掛かり、血流障害が起き、凝りになります。
その結果、肩こりになってしまい、さらに放置してしまうと
- 手や腕にシビレる。
- 頭痛
- 肩が上がらない
- etc…
上記の様なおつらい症状が頻発してきます。どちらかと言えばこちらの方が大変なのです。
なので肩こりに関しては、症状が起きない(こりを感じない程度の状態で)定期的にケアをしていく必要があります。
※肩こりが無いとおしゃる方の肩に肩こりが見られる事も多いです。
当院肩こりへのアプローチについて
●肩こりに対しての鍼はこの様な施術をしていきます●
①こりの場所に対応するツボ(特に腕や腰にある)に鍼をしていき、筋肉の緊張を和らげていく方法
②首から肩にかけて浅めの鍼刺激をして、リラックスをさせて全体的な筋緊張を取る方法
を、患者様ごとに選択して鍼をしていきます。
特に肩のこりが発生しやすい原因は、実は肩前面の過緊張(胸部)が原因となる事が多いため、そちらも評価し施術させていただきます。
自律神経が原因としてあまり絡んでいないタイプの肩こりはこれでスッキリすることも多いです。
慢性頭痛
慢性頭痛は緊張型頭痛と片頭痛に分けられます。
緊張型頭痛
肩や首などの過緊張(こりすぎ)が原因で血流障害が起こります。その後脳内の血管が拡張してしまい頭痛となります。
このケースの頭痛は、マッサージやお風呂などに入ると楽になる事もあります。
合わない眼鏡や、眼精疲労から来ることもあるでしょうし、姿勢が悪いままデスクワークなどをされていると起こる得る傾向にあります。
側頭部や後頭部が締め付けられるように痛いのが特徴とされています。
片頭痛
ストレス等が原因で三叉神経から「痛み物質」が放出され、頭痛が起こるとされていますが、あまりはっきりしていません。
音に過敏になったり、光に誘発されることもあります。よく「明日頭痛が来そう。」などと予感がしたり、はっきりと前駆症状(目がちかちかする等)を伴う事が多いです。
ず頭痛や吐き気を伴う事も多いですが、マッサージや入浴後に温めてしまうと痛みが増悪することがありますので注意が必要です。
上記は典型例である為、実際には混合して起きている方も沢山おられます。
緊張性頭痛においても片方の頭がズキズキする。片頭痛でも両側痛む等、患者様ごとに人それぞれです。
こんな頭痛は要注意!
「目の奥が激痛」→群発性頭痛の可能性「朝頭痛で目が覚めた」→脳腫瘍の可能性
「ハンマーで殴られたような頭痛」→くも膜下出血の可能性
「嘔吐を伴う頭痛で、病院への受診をしていない」→脳内病変等の可能性
上記の頭痛を伴う場合は、まず医科への受診をオススメしております。
当院の慢性頭痛へのアプローチについて
●このように施術をしていきます●
慢性頭痛への鍼施術は、基本的には首・肩周りをゆるめる事を目的に鍼施術をしていきます。
しかしながら直接的に首肩を緩めると一過性に頭痛がひどくなることもあります。
まずは、足や手のツボを使い、首や肩の緊張をゆるめる事によって、頭痛を緩和させていきます。
特に、首の上部(首と頭の間)にとても強い緊張がある事が多いです。
鍼を浅めに刺して、筋肉の緊張を緩める(神経の興奮を鎮める)ように鍼をすることもあります。
問診によって何が原因だったかを極力見極め、施術していきます。
しかしながら、頭部が前方に向かってしまっていたり、猫背姿勢により筋肉が過度に緊張してしまっていると、い繰り返してしまう事が多いものです。
姿勢を正す整体なども合わせていくと良いでしょう。
※繰り返す頭痛が最近起こってきた方、頭痛が初めて起こったなどの方はまず、医科で診察されることをお勧めしております。
腕のシビレ(胸郭出口症候群)
肩こりが続く、なで肩が続く状態になってしまうと、腕にしびれが出てきた事がある。
そんな経験はないでしょうか?
「その時は放っておいたらよくなったんだけど・・・。」
こんな声をよく聞きます。
しびれが腕に出る主な要因としては、頸椎自体の問題、脳疾患、心疾患、糖尿病性等ありますが、今回は胸郭出口症候群についてご説明いたします。
原因
胸郭は、胸骨、肋骨、鎖骨より構成され、背中は脊柱で支えられています。心臓や横隔膜、食道などを守るためにドーム状に囲われています。
この胸郭と言われる部分の上方にある第一肋骨、鎖骨付近を通る神経や血管が何らかの要因で異常が起きて、腕や手にしびれや不快感などの症状が出てしまうものです。
長期間の姿勢不良(なで肩など)やデスクワーク、腕や手の酷使などで起きやすく、大まかに分類すると三か所で圧迫を受けやすいとされています。
多くは斜角筋、大胸筋、小胸筋などの筋肉が原因で起こりますが、肋骨と鎖骨の隙間で圧迫され起こるものは、症状が軽減するのに時間がかかる傾向にあります。
当院の腕のシビレへのアプローチ
●この様に鍼の施術をしていきます●
腕のシビレには、筋肉によるだるさが出ているのか、しびれているのかによって鍼をする場所が異なりますが、合わさった症状が出られていること多いものです。
鍼では、特に胸椎といった背中の骨(いわゆる背骨)のあたりに鍼をしていき、その変化を見ていきます。
それにプラスして、首の動きがスムーズに運ぶように、手や足のツボに鍼をしていき緊張を緩めていきます。
筋肉が原因であれば、その場で変化することあります。
しかしながら、デスクワーク等の姿勢不良が原因で起こる場合、繰り返し起きやすいので注意が必要です。
出来るだけ負担のかかりにくい姿勢を作ることが根本的な改善に繋がると考えられます。
まとめ
今回は肩や首に関連する3つの症状を解説させていただきました。
上記の3つの症状は、よく絡み合っており、3つ全て当てはまるという方も少なくありません。
早期に解決しないと、長引く症状でもあります。
お早めに改善をしていきましょう!!