五十肩と鍼
急に肩が挙がらなくなってしまった。
夜肩が痛くて眠れない。
肩の痛みは引いてたけど、動かしづらい。
急に現れる五十肩。
夜も寝付けない。。仕事にならない。。等々悩んでいませんか?
今回はそんな五十肩の症状と鍼について解説していきます。
なぜ効果があるのか?
NIH(米国 国立衛生研究所)の見解として鍼灸療法の各種の病気に対する効果とその科学的根拠、西洋医学の代替治療として効果について有効であると発表しました。
五十肩
五十肩というのは実はあだ名の様なもので、正式には肩関節周囲炎と言います。
「中高年で、さしたる誘因が無く、肩痛及び可動域制限をきたし、肩板断裂や石灰沈着性肩板炎などの疾患が除外された疾患」と定義されています。
つまり、原因不明(明確にこっれっていう診断はつかない)、肩の痛みや動きの制限を伴うものの総称と言えます。
症状
- 肩の痛み
- 結帯動作(手を腰の後ろにもって行けない)
- 結髪動作(髪が結えない、シャンプーしにくい)
- 夜間痛
- 肩が固まって動かない etc…
原因
原因は不明とされていて、両肩同時に起こる事は無いとされています。
しかし、私自身、両側同時に起きた症例を過去2例経験していますし、転んだのがきっかけで肩が上がらなくなったのに、レントゲン上何の異常もなく五十肩と言われたと言われた方も1人2人ではありません。
外傷(転んだ、ぶつけた)などが引き金となって五十肩になってしまうケースも多いのでは無いかと、個人的には思っています。
中高年層に多いことから、何らかの退行性変性(動きや質が悪くなってしまった)だと推測されます。
特に筋肉が固まり動かなくなってしまったことで、正常に肩を動かす事が出来なくなったり、炎症が強くでてしまい夜に痛みで眠れない等と言ったケースも多くみられます。
筋肉としては、棘上筋や棘下筋、小円筋などの筋肉や、関節包靭帯といった普段肩の関節を守っている場所が痛くなってしまうケースも多いです。
特に、癒着と言って筋肉やその周りの組織がくっついていることによって、夜間痛がひどくなっているケースもあります。
癒着が見られず、なんとなく肩が挙がりにくいという場合は、特に背中や背骨の硬さが原因の事が多い様に思います。
似たようなもの
五十肩に類似した疾患としては
- 石灰性沈着炎
- 上腕二頭筋腱炎
- 肩板損傷
- 肩峰下滑液包炎
等があります。特に石灰性のものや滑液包に問題のあるケースでは、運動をしてしまうと痛みが悪化してし合うケースもあるの注意が必要です。
病院へ受診しても、レントゲン上異常が無く、特に転んだ等の理由が無い場合五十肩といわれてしまう事もありますので注意が必要です。
当院の鍼でのアプローチ
鍼でのアプローチとしましては、可動域獲得(肩を動きやすくする)を主な目的として施術していきます。
肩が上がらない、動かせないという原因の多くは脊骨の動きが無いことが多い為に、背中に鍼をしたり、お尻の筋肉やふくらはぎ、腰回りに原因があることもありますので、動きとの関連を調べつつ鍼をしていきます。
最初から肩自体に鍼をすることはあまりありません。
筋肉や周辺組織の癒着がひどい場合はリリースという手技も合わせて施術していきます。
さらに、猫背姿勢が続くと、肩甲骨がおじぎしてしまい、肩の関節を受ける面が下になってしまい肩関節に負担をかける原因にもなりやすいため姿勢改善をすることも合わせておすすめします。
回数について
期間は数回~数か月と幅広くなってしまいます。
例えば、背中の硬さが肩の上がりを制限しているケースでは、さほど期間はかからずに数回で効果が表れます。
しかしながら、いくら鍼といえども石灰化(骨の成分が肩の関節に引っ付いている)場合や、筋肉の拘縮や癒着が強い場合は変化が出る場合には期間がかかるケースがあります。
脅かすわけではありませんが、放っておいて2年かかったという方もいますので早期より施術をした方が良いと思います。
まずはぜひご相談ください!