自律神経失調症と鍼の効果について
自律神経失調症って病院で言われたけど、、、
- これってよくなるの?
- 良く耳にするけど原因は?
- 鍼をするとどういった効果があるのか?
- かかる回数は?
などなど、たくさんのご不安があると思います。実際に当院にも同じようなお悩みを抱えた方がたくさん来院しております。
意外と耳にすることが多い自律神経失調症。あなたも当てはまる症状が意外とあるかもしれません。
なかなか原因となるものの姿が見えないこの症状。
鍼の効果と合わせて解説していきます!!
自律神経とは
自律神経には、『交感神経』と『副交感神経』があります。
すごく簡単に説明すると(一部例外があります)交感神経は攻撃や逃避といった戦う時によく使われ、副交感神経は安静・休息時に活発に働きます。
ちなみに腸などの臓器が動く時は副交感神経が活発に働きます。
そしてこの二つの神経は24時間絶え間なく、正常であればバランスよく働き人間の活動を円滑にコントロールしています。
自律神経失調症とは
自律神経失調症とはこのバランスが崩れてしまった状態を指します。
原因としては、人間関係の悩み、過労による肉体疲労、精神的ストレスなどによっておこるとされています。
症状
- 肩こり、頭痛、腰痛
- 吐き気
- 多汗
- 不眠
- 全身倦怠感、易疲労
- 動機
- 手足のシビレ
- etc…
類似疾患
- 機能性ディスペプシア
- 過敏性腸症候群
- 神経性胃炎
- 逆流性食道炎
- etc…
例えば、、、
初めて会社内で大事なプレゼンを任されたりすると、まずこれで大丈夫なのか??というプレッシャーの中、資料作成し、上司の承認を受けるまで気を張りながら作成していきます。
さらに、商談相手や会社内等、緊張を強いられる位相手に向けて発表ともなると、緊張は高まり、心拍数が上がり、人によっては耳が赤くなる、アドレナルリンが出る等、交感神経が非常な優位になった経験をするわけです。
なんでもない人はこのような経験が終わると、だんだんと神経活動が休まってきます。
しかし、これが長期にわたってしまったり、失敗等のトラウマを抱えてしまったりすると、自律神経が疲れ切ってしまい、いわゆる自律神経失調症と言われる症状が出てくる事があります。
よく緊張すると「お腹が痛い…」等といった経験が誰にでもあると思いますが、これが続くようになってしまい、明確に不調としてあらわれてくる訳です。
自律神経失調症とうつ病の違い
良く聞かれる質問ですが、自律神経失調症とうつ病には似ているところもありますが、違いがあります。
少し難しい話になりますが、脳の中にはセロトニンという脳内物質があります。
このセロトニンは感情のコントロール、精神的な部分に多く働いています。
うつ病の場合はこのセロトニンが不足しており、脳の中で伝達不足になってしまいます。
よって投薬がメインにされていきます。
セロトニンは運動や呼吸法で活発にさせると言われますが、自律神経失調症はセロトニン不足ではない為に、運動や呼吸法を取り入れても効果の無いこともあります。
※併発していることもあるので注意が必要です。
当院で考える自律神経失調症とは
自律神経失調症というものは、実は正式な疾患名ではありません。
よって、ドクターの間にも明確な診断基準がないそうです。
よって医学的に説明できない、病気があるんだろうけど何かわからない不定愁訴の総称ともとることが出来ます。
しかも、この状態が長く続けば続くほど、苦しむ期間が長いほど、脳がしっかり記憶してしまい、
慢性的な上記のような症状が続いてしまうと考えています。
自律神経失調症の方のほとんどは、一つの症状では無く、数多くの症状で悩まれています。
まずそのうちの一つでも改善することによって、身体がスッと楽になっていく事も少なくありません。
当院の鍼治療でどうアプローチするか?
自律神経失調症は、出る症状の範囲が大きく、決まった治療法があるわけではありません。
しかしながら目安として大きく二つに分けて説明します!!
①まずは筋骨格系の症状からアプローチをしていく
まずは、頭痛や肩こり、腰痛等の症状がはっきりしている症状からアプローチしてしていきます。
自律神経失調症の場合は、症状が数珠つなぎで連鎖していることが多く、一つ解決できるとその他の症状も次第に回復していく事も多くあります。
②鍼で自律神経の通っている付近の緊張を緩めてあげる。
神経には「叢」や「節」といった集まっているところや、繋がっているところがあります。
良く自律神経失調症には呼吸法が良いと言われますが、自律神経系は胸椎と言われる部分の近くを走行しています。
呼吸法は胸郭のふくらみなどを正常にしていく効果があると思われますので、推奨される部分があるのではないでしょうか。
自律神経失調症の方は姿勢も悪くなってしまっていることが殆どです。
この神経の走行付近の血流を改善して、リラックスさせてあげることも有効だと思っています。
鍼の効果では、最近の研究においてβエンドルフィンという神経ペプチドの分泌を活性化させ、自律神経の機能を活性させてくれるというデータも出ています。
何回すると効果的なのか
自律神経失調症はその原因が不明瞭で、様々な症状を出します。
目安としては5回~15回を重ねる事をオススメしています。
最初は週二回。改善されてきたら期間を開けて施術していくのが良いと思います。
薬が効かないから治りにくい。という事はありません。
しかしながら、発症から期間が長い、交感神経、副交感神経両方とも過剰な方は比較的に改善までの時間がかかる傾向にあると思います。
施術にしろ、セルフケアにしろ、治療にしろ何よりも諦めずに続ける事が大事になります。
最後に
自律神経失調症は、決して治らないものではありませんし、気のせいでもありません。
新型コロナウイルスにより我慢しなくてはいけないことも増えましたよね?
もちろん精神的なストレス等、改善が大変な部分もあります。
捻挫などに比べ、良くなるまでに期間や回数がかかる場合がありますが諦めず施術していく事が大切です。
ぜひ一緒に改善していきましょう!!