脊柱管狭窄症
(原因)
脊柱管狭窄症の主な原因は、加齢により、軟骨、骨、靭帯などが変性(傷む、機能が落ちる)して、脊柱管が狭くなることです。
症状としては、歩行時や立っているときに臀部から下肢にかけての痛み、シビレです。間欠跛行といって、歩くと症状が悪化し、休むとやわらぐことが、多くの場合に見られます。また、前かがみになる姿勢をとると、症状がやわらぐのも特徴的です。
医学的には、神経が圧迫される個所によって、主に三つ分類されます。
1.馬尾型(ばびがた)
脊柱管の中心部分が、圧迫される場合、両側の下肢のシビレ感、痛みなどあり、特に注意してほしいのが、排尿障害(膀胱直腸障害)尿漏れ、尿の排出困難の場合は、すぐに病院にいきましょう。
2.神経根型(しんけいこんがた)
馬尾神経から、分岐した後の神経が圧迫される場合は、臀部から下肢にかけてのシビレ、痛みが起きます。多くは、片方の側に症状がおきます。
3.混合型(こんごうかた)
馬尾神経と神経根型の両方の症状が、起きます。
(やってはいけないこと)
無理に正しい姿勢を保つのはNG!!
適切な姿勢や動作を心掛けるなど、日常生活の中での自己管理が欠かせません。腰部脊柱管狭窄症の場合は、腰を反らせると、痛みが増します。痛みが強くなるということは、神経の圧迫が、強いということなので、痛みやしびれを出来るだけ感じずにすむ生活を送ることが大切です。
腰部脊柱管狭窄症のひとにやさしい姿勢・動作・やってはいけない姿勢・動作は以下のとおりです。
腰部脊柱管狭窄症の人に優しい姿勢
・少し前かがみの姿勢をとる
・杖やカートを使う
・自転車を使う(ただし、腰をそらさずに乗るタイプのものを選択する)
・低い位置で作業する
・重い荷物を持つときは、腰を落とす
腰部脊柱管狭窄症の人がやってはいけないこと
・背筋を無理やり伸ばす
・無理にいい姿勢を保とうとする
・重い荷物を持ち上げる
・長時間の散歩
当院では、脊柱管狭窄症には
下半身の筋肉をゆるめていきます。主に、「中・小殿筋」「ハムストリング」「腓腹筋」など、姿勢を維持する筋肉(抗重力筋)をゆるめます。ゆるめていくことによって、痛みシビレなどを、改善することができます。
日常生活での姿勢や動作に気を付ける。他に、ストレッチで腰の緊張をほぐしたり軽い筋トレで、腰回りの筋肉を鍛えたりすると腰の血行促進にもなり、効果的です。ただし、痛みを感じない範囲で取り組みましょう。